チョウチョウウオの仲間
チョウチョウウオひと口メモ
チョウチョウウオの仲間は世界に約125種、日本近海では約49種生息し、主に沿岸の浅い岩礁、サンゴ礁域に生息しています。また、関東から九州の沿岸にかけて夏から秋にかけて多くのチョウチョウウオが黒潮に乗ってやってきますが、多くは越冬、繁殖ができず、そこで一生を終えます。(死滅回遊魚)
特徴として体長は普通40cm以下であり、体は側扁し、体高が高く、背ビレと臀ビレの棘条が発達しており、一部のものは非常に特徴ある形状をするものがあります。口は小さく、吻は尖っているものが多い。体色は種によって様々であるが黄色をベースとするものが多いようである。また、眼を通る黒色横帯も多くの種類で見ることが出来ます。
チョウチョウウオ科魚類は、主に様々な低生生物(サンゴ類の花虫類、藻類、ヒドロ虫類など)を食べます。摂餌の仕方の違いにより吻の形状も微妙に異なっています。雌雄の見分けは外見(形体、構造、色彩など)からは難しく、普通、雌は雄よりも小さい傾向にあります。また、幾つかの種では雌から雄へ生転換するものがいるようです。チョウチョウウオ魚類は、トリクチス幼生期(仔魚から稚魚にかけての発育期間)と呼ばれる、主に頭の周辺の骨が板状に発達する時期があり、この経て成魚の体型に近づきます。
食用としてのチョウチョウウオは少なく、主に南方諸地域で食用とされます。また、カマボコの材料とされることもあるようです。食用よりも観賞魚としての人気が高い魚です。