アジの仲間
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アジひと口メモ
アジ科魚類はスズキ目に属し、その種類数も非常に多く、その中にはマアジ属・ムロアジ属・ギンガメアジ属・ヨロイアジ属・ブリ属などなど多くの種類があり馴染みの多い魚です。現在では全世界の熱帯から温帯海域にかけて広く分布し、日本近海はアジ科魚類の分布の北限にあたっているにもかかわらず、種類・量とも多く本州中部以南の各地域において大量に漁獲されています。
アジ科魚類がそなえている共通した特徴は、(1)臀鰭(しりびれ)始部の前方に2本の遊離した棘(きょく)(2)背鰭と臀鰭は基底が長くて棘をそなえる(3)前上顎骨(ぜんじょうがくこつ)が伸出可能(4)側線に沿って稜鱗(りょうりん)が並ぶ(5)脊椎骨数は24〜26個などが挙げられます。
ところで、日本ではもっとも馴染みが深く、アジと言ってまず思い浮かぶマアジは、薄い膜状の口を突き出して、動物性のプランクトンや小魚を捕食します。15cmくらいまでは小アジ、30cm以上は大アジと呼び分け、大きいものになると40cmを超えます。
アジは日本全国の沿岸にすみ、水深2mの浅瀬から150mぐらいの深海まで幅広く棲息しています。群れでは、大きいものほど水深の深いところを回遊しています。産卵は、夏ごろ行なわれ、幼魚時代を湾内ですごしたのち、成長とともにだんだんと沖合いの深場へと出て行きます。
食用としてのマアジは、何にしても美味しく、オールマイティの魚である。刺身、たたき、塩焼き、酢締め、干物、フライ等々。また近年は世界中からマアジに近いアジ科の魚が輸入され干物や、フライなどに加工されています。